菱洋エレクトロ

日本食糧新聞2020.09.07

食品衛生法の改正に伴い6月からHACCPが義務化された。菱洋エレクトロが扱うLoRaWAN(ローラワン)ソリューションは、HACCPで求められる冷凍・冷蔵庫内、またフードショーケース内の温度管理をリモートで安価に実現できる。食品工場や外食店舗内で手軽に長距離無線のネットワークが構築でき注目されている。(江端哲也)

台湾のKiwi technology社(キーウイ・テクノロジー、KT社)製のGateway(ゲートウェイ、GW*)を使うことで、低消費電力の920MHz周波数帯の長距離無線「LoRaWAN」を介して、見通し10kmもの広域通信を確保できる国内で使っても無線免許は不要だ。食品業の冷蔵冷凍庫の温度以外にも、複数拠点の装置に各種センセーを取り付け、数値や実績をLoRaWANでGWへ集約し、クラウド上で一元管理が求められる用途に最適だ。食品工場内のIoT化により属人的な作業が消減され、大幅な人手不足の解消も期待できる。

LoRaWANのデバイスからGWまでの通信規格は、LoRaアライアンスで仕様が策定されている。そのため規格に準拠した製品なら、他社品でも接続でき拡張性も高い。個人でGWを立てるので、GWと端末間の通信費は無料で、屋内外でも利用でき、アップリンク/ダウンリンクの双方向通信が可能だ。長距離無線の種類は大小含め数十種類あるが、モジュールやセンサー、GW、ネットワークサーバー、アプリケーションまで全カテゴリーで、手軽に市販品で誰でもネットワークシステムを構築できるのはLoRaWANだといえるだろう。デバイスやGWなどを品揃えるKT社は、ワンストップでの対応が可能だ。導入初日から使える長距離無線ネットワークはほかに類を見ない。

食品工場での課題

無線は、Wi-Fi(ワイファイ)やBluetooth(ブルートゥース)などの短距離、2.4G~5Gなど指定業者だけが運営でき中距離が一般的。大規模工場では中継器を付けても距離や障害物に阻まれ無線が飛びづらい。同社のシステムを使えば、冷蔵庫のゴムパッキンほどの隙間でも長距離無線飛ばし課題を解決した実績が多数ある。

*ゲートウェイ=プロトコル(通信のルール・規格)を変換し、異なるプロトコルを用いたネットワークを繋げる役割をもつルータのような存在。

長距離無線LoRaWAN注目